売上250万円からの挫折。自己集客で再起したフリーランス理容師の働き方
「今のままサロンで働き続けていいのか分からない」
「でも独立するのは怖い」
そんな違和感は、決してあなただけのものではありません。LIBERTY SHARE BARBER代表の吉田も、かつて同じ壁にぶつかっていました。

売上250万円から150万円へと激減し、人間関係の悪化も経験。そこから自己集客(SNSやブログを使い自分で集客すること)に本気で取り組み、フリーランス理容師としての働き方を確立しました。
現在は、理容師がもっと自由に働ける環境をつくるためにサロンを運営しています。
目次
「自由に働きたい」その想いから理容師の道へ
——理容師を目指したきっかけを教えてください。
僕はもともと公務員を目指していました。ただ、高校の修学旅行で東京に来たときに、サラリーマン同士が喧嘩しているのを見て、「働くってこういうことなのか」と違和感を覚えました。
一方で、当時通っていた理容室のスタッフさんが、すごく自由そうでかっこよく見えたんです。自然と「この仕事いいな」と理容師を目指すようになりました。
札幌の給与水準では生活費や奨学金の返済が厳しいと感じていたこともあり、東京での就職を決めました。都会への憧れもあって「せっかくなら東京で挑戦しよう」という気持ちでしたね。
結果的に、就職したサロンで約9年間働きました。
とにかく上手くなりたい。先輩の背中を見て走り続けた9年間
——サロン勤務時代はどうでしたか?
僕は、かなり手荒れがひどくて、2〜3年目が一番きつかったですね。先輩が担当する月200〜300人分のシャンプーとシェービングをこなしていました。
圧倒的に数をこなしたので、基礎的な技術力はかなり鍛えられました。
下積み時代は、お金の使い方が難しく、服や外食ですぐ赤字になる生活でした。しかし、活躍する先輩の背中を見ていたので、将来への不安はありませんでした。
技術と接客を磨き、お客様を増やすことだけを考え、がむしゃらに働いていましたね。
店長になって崩壊。技術では越えられなかった「人間関係の壁」
——副店長・店長になって変わったことはありますか?
それまでは技術や接客を頑張ればよかったのですが、副店長になってからは「お店のことを考える」立場になりました。
お店を良くしたい想いから、指導に熱が入り、注意の仕方も強くなってしまって。徐々にスタッフとの関係が崩れていきました。
店長に昇格しても、状況は変わりません。自分が厳しく育てられてきた分、「自分にできたんだからみんなもできる」と思い指導を続けていました。
何をしてもうまくいかず、人間関係も悪化する一方で悩み続けていました。周りに相談できる先輩もいなくて孤独でしたね。
売上250万円からの転落。お客様も収入も一気に消えた日

——それからどのように過ごしていましたか?
スタッフとの関係修復のために試行錯誤しましたが、しばらくして再び副店長になりました。事実上の降格です。その後、別の店舗に異動することになりました。
「新しい店で売上を上げて挽回する」
このチャンスを絶対にものにしたいと思っていました。
職場の人間関係はうまくいっていなくても、お客様から指名されることだけが僕の生命線だったからです。
しかし、異動した途端、売上が150万円に激減。そこで完全に心が折れましたね。
——収入面で変化はありましたか?
大きく変わりました。店長時代は月80万円ほどあった手取りも、40万円まで落ち込んだんです。
スタッフとのコミュニケーションのための食事代や差し入れ代は経費として認められず、結構な金額を自腹で負担していました。
売上があるうちは問題ありませんでしたが、収入が下がった途端、クレジットカードの支払いが追いつかなくなってしまって。住んでいたマンションも解約。
当時付き合っていた今の奥さんの家に転がり込んだものの、家賃の折半分すら払えない状態でした。
「このままでは生活できない。」と焦りを感じ始めたのもこの頃です。
——いつから転職を考えていたのですか?
店舗を異動して半年くらい経ったときですね。
「苦しい生活から抜け出すには環境を変えるしかない。」と思い、やむを得ず退職を決意しました。
当時の社長や店長方には、多くのことを教えていただきました。ここまで仕事ができるようになったのは、尊敬する先輩方に育ててもらったからです。
正直、お世話になった会社を辞める選択は、簡単ではありませんでした。一方で、これ以上会社に頼るわけにはいかないとも感じていました。
理容師を続けるために選んだフリーランスの道

——フリーランス理容師を目指したきっかけを教えてください。
たまたまInstagramで、フリーランス美容師の働き方や自己集客について発信している方を見つけたのがきっかけです。
独自の技術で集客し、月30万円から120万円まで売上を上げた人を見て衝撃を受けました。
そこで、僕も自己集客ができるフリーランス理容師になるしかないと考えたんです。最初から指名のお客様が来てくれれば、どこで働いたとしても生き残れます。
「今のまま売上150万円を保てたら、独立してもやっていける!」と思い、退職前からブログで発信を始めました。
——当時は理容師がフリーランスとして働ける場所は少なかったと伺いました。
はい。当時は理容師がフリーランスで働けるサロン自体がほとんど存在しませんでした。働く場所を探すところから苦労しましたね。
そんなとき、専門学校時代の友人が銀座で開業し、セット面が1席空いているという話をたまたま聞いたんです。
すぐに「フリーランス理容師として席を貸してほしい」と交渉し、ようやく独立への第一歩を踏み出しました。
人生を変えた特化技術「おでこが広い男性専用カット」の原点

——フリーランスになってから変わったことは?
一番大きかったのは、特化技術を使ってブログで集客を始めたことです。
自分の特化技術を考えたとき、思い浮かんだのが「おでこが広い男性専用カット」でした。
僕自身がおでこの広さにコンプレックスを持っていたため、無意識に前髪が薄く見えないようカットする習慣があり、気づけばリピーターが増えていたんです。
そこから、おでこが広く前髪が薄い男性に向けて、ブログを書くことにしました。
——フリーランスとして働きながらブログを書くのは大変でしたか?
当時はAIもなく、ブログの書き方も独学だったので大変でした。
フリーランスになってから、売上が月70万円まで落ちた時期があったんです。
その頃、長男が生まれたばかり。夜は妻に先に寝てもらい、ミルクの時間までに1記事仕上げるのを日課にしていました。予約が空いている時間もひたすらブログを書いていました。
徐々に成果が出て、毎月10〜15人の新規のお客様が来るようになったんです。結果、売上を月130万円まで回復できました。
「フリーランス理容師の働き方を広めたい」サロン出店への想い
——なぜLIBERTY SHARE BARBERを作ろうと思ったのですか?
当時、理容業界には、フリーランスとして働けるサロンがほとんどなかったため、自分がその場を作ろうと考えたのがきっかけです。
フリーランス理容師を経験して、すごくいい働き方だと思ったんです。収入も時間も自由ですから。
「フリーランス理容師として働きたい人は、僕の他にもいるはずだ」と思い、開業に向けて動き始めました。
——サロンをオープンされた当初から順調だったのですか?
いえ、最初はかなり苦労しました。銀座駅近の好立地である分、家賃も高くて。最初に採用した5人のスタッフだけでは売上が追いつかず、赤字が続きました。
銀行から追加で融資を受けても、徐々に減っていくキャッシュを見ながら焦る毎日。
そんな中で、自分の経験を元にフリーランス理容師の情報を発信し続けました。
すると、少しずつ共感してくれる人が集まり、気づけば10人以上のフリーランス理容師が在籍するまでになっていました。
スタッフが増えるにつれて売上も安定し、一気に黒字になりました。
作りたかったのは「理容師にとって夢のようなサロン」

——お店のコンセプトを教えてください。
自分が「夢みたいな店だな」と思えるサロンを目指しました。人間関係や収入で苦しんだ経験があるからこそ、理容師が嫌な思いをしないで働ける環境を絶対に守りたいと思っています。
運営コストがかかっても、自分の生活水準を下げてでも、ここは譲れないところですね。
かつての自分と同じように悩んでいる理容師が、自分の力でお客様に選ばれる働き方を実現できる場所にしたい。そんな想いで、このサロンを立ち上げました。
——経営で大切にしていることはありますか?
一番大切にしているのは自主性です。自由な働き方を守ることを徹底していますね。
店側でも広告費をかけ、まだ自己集客が安定していないスタッフのために新規のお客様を集めています。
そのうえで、広告経由で来店されたお客様の施術についてのみ、フリーランス理容師と業務委託契約を結んでいます。
業務委託契約を結ぶ場合、本来時間を縛ることは法律で禁止されていますが、曖昧になっているケースも少なくありません。
LIBERTY SHARE BARBERでは、時間に縛られない自由な働き方をしながら入客のチャンスも得られる環境づくりにこだわっています。
自由=楽じゃない。努力がすべて自分に返ってくる現場のリアル

——すごくいい環境のサロンですね。
自由に働ける環境は揃っています。フリーランス理容師の還元率は最大80%(売上によって変動)で、業界の中でも高水準です。
ただ、当たり前ですが、自由=楽という意味ではありません。
銀座エリアは激戦区でライバルも多くいます。理容師として選ばれなければ、すぐにお客様は離れてしまいます。
努力した分がそのまま自分に返ってくる世界です。「お客様のためにもっと頑張りたい。もっと何かしてあげたい。」と前向きに成長できる人と働きたいと思っています。
理容師に自由に働いてほしいと思っているからこそ、本気で仕事に向き合う姿勢がある人を全力でサポートしたいですね。
フリーランス理容師の選択肢を広げるサロン運営

——新規のお客様を独り占めできるポジションがあると伺ったのですが?
レディースシェービングができるスタッフを1人募集しています。毎月30〜40人くらい新規の女性客が来ているので、ほぼ独り占めできる状態です。
レディースシェービングはリピート率も高く、すぐ売上が作れるポジションですね。若い方やママさんなど、限られた時間でも働けるので、ぜひ挑戦してみてほしいです。
——LIBERTY SHARE BARBERからサロン開業した方もいるんですか?
はい。これまでに4人が独立しています。元々はお店を持つとは考えていなかったけれど、フリーランスで自信をつけて出店した人や、自分のブランドを確立して出店した人もいます。
独立の相談があれば、僕の経験でアドバイスできることはしてきました。
今後は商品開発も視野に入れているので、卒業したみんなにも情報をシェアしたいですね。
理容室開業で失敗しないために知っておいてほしいこと
——これから独立を目指す理容師さんにメッセージはありますか?
「技術だけでは生き残れない」ことは知っておいてもらいたいです。サロンワークと経営はまったく別物で、集客・財務・マネジメントなど、技術以外に学ぶことが山のようにあります。
今は家賃や物価も上がっているので、正直独立するリスクは高いです。
だからこそ、いきなりサロンを持たなくてもいいと思っています。フリーランスであれば、働きながら自己集客やお金の使い方を実践できます。
しっかり売上を作れるようになれば、サロン開業や商品開発など、選択肢が一気に広がりますよ。
無理に大きなリスクを取らなくても、自分に合った働き方を自分で選べる。そんな理容師が増えてほしいと思っています。
——独立したいと思ったとき、何から始めたらいいですか?
まず「自分でお客様を呼べるかどうか」を確かめることが、すべてのスタートだと思います。
振り返ると、課題を感じたときに「今のままではまずい」と予測して、すぐに発信や行動に移してきました。
届けたい人に向けた発信を止めなかったことが、ピンチの場面でも人が集まる結果につながったと思います。
いきなり独立するのではなく、SNSで自分の技術を発信して「この人にカットしてもらいたい」と思ってもらえるか、まずは行動してみてください。
今の働き方に悩んでいる方にとって、少しでも自分の未来を考えるきっかけになれば嬉しいです。
もし今あなたが、「独立したいけど不安」「今のサロンを辞めるべきか迷っている」と感じているなら一人で抱え込まず、ぜひ一度お話を聞かせてください。あなたに合った働き方を一緒に考えます。
独立や働き方についてのご相談は、LINEで受け付けています。まずはお気軽にご連絡ください。



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